
今年のエコール・ド・シモン人形展に出品する人形が二体とも完成したので、
新しい人形を作り始めた。締め切りがなくなった途端、気が抜けたとはいわないまでも、
のんびりゆっくりやっている。
今回は道化師の男の子。
絵画でも人形でも、普遍的に取り上げられている道化師。ゆえに難しく、ずっと
作ってみたいけれど敬遠してきたテーマでもある。
(でも30年くらい前に、初めて自分で作って納得できたのは道化師の人形だった。
エコール・ド・シモンに入学するずっとずっと前の話)
最近やっと、自分の人形のカラーも決まってきた(様な気がする)ので、敢えて
挑戦する事にした。
人形を作り始める前にいつも、ラフだけど完成予想図を描いてみる。頭の中では
出来上がっているから。そしてそこに近づけていく。
頭の中にあるものを絵にするのも大変だし、それを3次元の人形にするのはもっと
大変だ。けれどそれが楽しくて仕方ないから、ずっと人形を作っているのだろう。
私が作ろうとしているのは、化粧を落とし、つけ鼻も取った、道化を演じていない
時間の道化師だ。道化としては人に見せない顔。そんな表情の人形を作ろうと思う。
いい表情を作るのが最大難関。人形の命は顔!
ああ、またハードルあげてしまったなあ。仕様がない。頑張れ自分。